Ensemble Bach Home Page


楽曲解説


マタイ受難曲 BWV244

Matthäus-Passion

初演 1727年4月11日、再演1736年3月30日,1742,1743/46
編成 ソプラノ・リピエーノ
合唱1:4声合唱、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2(オーボエダモーレ2、オーボエ・ダ・カッチャ2)、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音
合唱2:4声合唱、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2(オーボエダモーレ2)、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、通奏低音
用途 受難日


 譜例をクリックすると、曲の出だしがMIDIで聞けます。

「楽曲」欄の青字は自由詩部分、赤字はコラール、黒字は聖書句部分
「内容欄」で、聖書句部分の大意は色付き文字で表示

no 楽曲 内容
第1部
1 合唱
Chorus1,2
<合唱>来なさい、娘たち、ともに嘆きましょう
<コラール>おお、神の子羊、罪なくして十字架にかけられた御方よ
2 福音史家・イエス (聖書句)<イエス>二日後は過越の祭だ。人の子は渡され、十字架につけられるだろう。
3 コラール 心からお慕いするイエスよ、どんな罪を犯されたのですか。
4a 福音史家 (聖書句)<福音史家>祭司長たちがカヤパという大祭司の屋敷に集まり、イエスを捕らえて殺そうと相談した。
4b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<祭司長たち>祭の間はだめだ。
4c 福音史家 (聖書句)<福音史家>ひとりの女がイエスに近づき、イエスの頭に高価な香油を注ぎかけた。
4d 合唱
Chorus1
(聖書句)<弟子たち>そんな無駄遣いをして何になる。その香油を高く売って、貧乏人に施しでもしたらよいだろうに。
4e 福音史家・イエス (聖書句)<イエス>なぜこの女を悩ますのか、私によいことをしてくれたのに。貧しい人々はいつでもお前たちと共にいるが、私はいつまでもいるわけではない。
5 レチタティーヴォ
Chorus1/アルト
いとしい救い主の君よ、私に許してください、この目の涙から一滴の香油を御頭に注ぐことを。
6 アリア
Chorus1/アルト
悔悛と悔恨がこの罪深い心を引き裂く。この涙のしずくが心地よい香水となって、あなたに注ぎますように。
7 福音史家・イエス (聖書句)<福音史家>12弟子の一人でイスカリオテのユダという者が祭司長たちのもとに行って言った<ユダ>いくらくれますか、あの男のことを密告しましょう。
8 アリア
Chorus2/ソプラノ
血を流されるがいい、いとしい御心! あなたの胸で乳を吸った子が、いま育ての親を殺そうとしている。その子は蛇になってしまったのだから。
9a 福音史家 (聖書句)<福音史家>除酵祭の最初の日に、弟子たちはイエスの下に来て言った。
9b 合唱
Chorus1
(聖書句)<弟子たち>どこに過越の食事の準備をしたらよいでしょうか。
9c 福音史家・イエス (聖書句)<イエス>町のある人のもとに行って、あなたのところで弟子たちと共に過越を守ることにしようと伝えなさい。<福音史家>そこで弟子たちはイエスの命じられたとおりに、過越しの備えをした。
夕暮れにイエスは12弟子と共に席についた。
<イエス>お前たちのうちの一人が私を密告するだろう。
9d 福音史家 (聖書句)<福音史家>弟子たちはたいへん心配し、口々にイエスに言った。
9e 合唱
Chorus1
(聖書句)<弟子たち>主よ、私ですか?
10 コラール 私です、私こそ償うべき者です。
11 福音史家・イエス・ユダ (聖書句)<イエス>私と一緒に鉢に手を入れている者が、私を密告するだろう。<ユダ>ラビよ、私ですか?<イエス>お前の言うとおりだ。
<福音史家>一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り感謝してこれを裂き、弟子達に与えて言った。<イエス>とって食べなさい、これは私の体だ。<福音史家>そして杯を取って感謝し、彼らに渡して言った<イエス>みな、ここから飲みなさい。これは新しい契約を立てる私の血で、多くの人のために流されるものだ。私は今後、ぶどう酒を飲まない、私の父の国でお前たちと共に飲むその日までは。
12 レチタティーヴォ
Chorus1/ソプラノ
私の心は涙の中を漂う。
13 アリア
Chorus1/ソプラノ
この心をあなたに捧げましょう、その奥に宿ってください、私の救いよ。
14 福音史家・イエス (聖書句)<福音史家>一同はオリーブ山に登った。<イエス>今夜お前たちはみな、私につまづくであろう。
15 コラール 私を知ってください、私の守り手よ。
16 福音史家・イエス・ペテロ (聖書句)<ペテロ>たとえ皆がつまずいても、私は決してつまずきません。<イエス>今夜、鶏が鳴く前に、お前は三度、私のことを知らないと言うだろう。<ペテロ>たとえ一緒に死ぬ羽目になろうとも、あなたを知らないなどとは言いません。<福音史家>他の弟子たちもみな、同じように言った。
17 コラール 私は、あなたの御もとにとどまろう。
18 福音史家・イエス (聖書句)<福音史家>イエスは弟子たちと共にゲッセマネの園に行った。<イエス>私が向こうに行って祈っている間、ここに座っていなさい。<福音史家>イエスはペテロとゼベダイの子二人を連れて行き、悲しみおののき始めた。<イエス>私の魂は憂いのあまり死ぬほどだ。ここにいて、私と共に目覚めていなさい。
19 レチタティーヴォ
Chorus1/テノール、Chorus2/合唱
ああ、痛ましいこと! さいなまれた心がここで震えている。
<コラール>私の罪があなたを打ったのです。私が招いたことを、あなたが耐えておられるのです。
20 アリア
Chorus1/テノール、Chorus2/合唱
イエスのもとで目覚めていよう。
<合唱>そうすれば、私たちの罪は眠りにつく。
21 福音史家・イエス (聖書句)<イエス>父よ、できることならこの杯を私から過ぎ去らせてください。しかし、私の願いどおりではなく、御心のままになさってください。
22 レチタティーヴォ
Chorus2/バス
救い主は父の御前にひれ伏される。
23 アリア
Chorus2/バス
喜んで私も覚悟を決め、十字架と杯を受け入れて、救い主にならって飲もう。
24 福音史家・イエス (聖書句)<福音史家>イエスは弟子たちのところに戻り、彼らが眠っているのを見て言った。<イエス>ひと時たりとも、私と一緒に目を覚ましていられないのか。<福音史家>イエスはもう一度出て行き、祈って言った。<イエス>父よ、御旨が行われますように。
25 コラール 神の御旨がつねに成就しますように。
26 福音史家・イエス・ユダ (聖書句)<福音史家>イエスはまた戻ってきて、彼らが眠っているのを見つけた。<イエス>見なさい、時が来た。人の子は罪人たちの手に渡されるのだ。<ユダ>ごきげんよう、ラビ!<イエス>友よ、なぜ来たのだ?<福音史家>人々が近寄り、イエスに手をかけて捕らえた。
27a アリア
Chorus1/ソプラノ・アルト、Chorus2/合唱
こうして私のイエスは、いま捕らえられた。月も光も苦痛のあまり沈んだ。イエスは縄につながれた。
<合唱>放せ、やめろ、縛るな!
27b 合唱
Chorus1,2
稲妻と雷は、雲間に消えたのか?砕け、滅ぼせ、呑み尽くせ、踏みしだけ、不実な密告者、人殺しのやからを。
28 福音史家・イエス (聖書句)<福音史家>見よ、イエスと一緒にいた者の一人が、大祭司の下僕に切りつけ、耳をそぎ落とした。<イエス>剣をもとのところに収めなさい。<福音史家>イエスは群衆に言った。<イエス>お前たちは剣と棒で私を捕らえに来た。しかしすべては、預言者たちの書が成就するために起こったのだ。<福音史家>すると弟子たちみな、イエスを捨てて逃げ去った。
29 コラール合唱
Chorus1,2
<コラール>おお人よ、お前の大きな罪を嘆くがよい。
第2部
30 アリア
Chorus1/アルト、Chorus2/合唱
ああ、私のイエスが行ってしまわれた!
<合唱>あなたの恋人はどこに行ってしまったのだ、女たちのうちでもっとも美しい者よ。
31 福音史家 (聖書句)<福音史家>イエスを捕らえた者たちは、彼を大祭司カヤパのもとに連れて行った。祭司長たちはイエスを殺そうとして不実な証拠を求めたが、何も見つからなかった。
32 コラール 世は私に欺き仕掛けた、嘘と不実な作り事によって。
33 福音史家
Chorus1/バス(大祭司)、
Chorus2/アルト・テノール(証人)
(聖書句)<福音史家>最後に二人の不実な証人が進み出て言った。<証人>この男は、神殿を打ち壊し、三日で建てることができると言いました。<大祭司>この者たちの不利な証言に、何も答えないのか?<福音史家>しかし、イエスは黙っていた。
34 レチタティーヴォ
Chorus2/テノール
イエスは沈黙している、不実な嘘に対して。
35 アリア
Chorus2/テノール
耐え忍ぼう!不実な舌が私を刺すときに。
36a 福音史家・イエス・大祭司 (聖書句)<大祭司>お前は神の子、キリストなのか?<イエス>あなたの言うとおりだ。<大祭司>この男は神を汚した。これ以上何の証拠が要るだろうか。
36b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<群集>この男は死に値する!
36c 福音史家 (聖書句)<福音史家>彼らはイエスの顔に唾を吐きかけ、こぶしで打った。
36d 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<群集>当ててみろ、キリスト、お前を打ったのは誰だ?
37 コラール 誰があなたをこんなに打ったのですか。あなたは悪事を何もお知りにならないのに。
38a 福音史家・ペテロ
Chorus1/ソプラノ2(女中)
(聖書句)<福音史家>ペテロが屋敷の中に座っていると、一人の女中が近寄って言った。<女中1>あなたもガリラヤのイエスと一緒にいましたね。 <福音史家>ペテロは打ち消して言った。<ペテロ>何のことか、わからないね。<福音史家>ペテロが門の方へ出て行くと、別の女中があたりの人々に言った。<女中2>この人もナザレのイエスと一緒にいましたよ。<ペテロ>そんな人は知らない。<福音史家>しばらくすると、そこに立っていた人々が近寄ってきて、ペテロに言った。
38b 合唱
Chorus2
(聖書句)<周囲の群集>確かに、お前もあの連中の仲間だ。言葉が正体を暴露しているじゃないか?
38c 福音史家・ペテロ (聖書句)<福音史家>そこでペテロは誓い始めた。<ペテロ>そんな人は知らない!<福音史家>すると鶏が鳴いた。ペテロはイエスの言葉を思い出し、外へ出て、激しく泣いた。
39 アリア
Chorus1/アルト
憐れんでください、神よ、私の涙のゆえに。
40 コラール たとえあなたから離れても、きっとまた戻ってゆきます。
41a 福音史家・ユダ (聖書句)<福音史家>夜が明け、祭司長たちはイエスを殺す手はずを決め、イエスを縛り、総督ポンテオ・ピラトのもとに連行した。イエスを密告したユダは、後悔し、祭司長たちに銀貨を返して言った。<ユダ>私は咎なき血を密告したのだ。
41b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<祭司長たち>われわれに何のかかわりがあるのだ? 自分でことにあたれ!
41c 福音史家・祭司長2 (聖書句)<福音史家>ユダは神殿に銀貨を投げ込み、首を吊った。祭司長たちは銀貨をひろって言った。<祭司長1/2>神殿の金庫に納めるのはまずい。これは血の価いなのだから。
42 アリア
Chorus1/バス
私のイエスを返してくれ!
43 福音史家・イエス・ピラト (聖書句)<福音史家>彼らは相談の上、その金で陶器職人の畑を買い、巡礼たちの墓とした。
総督はイエスに尋ねて言った。
<ピラト>お前はユダヤ人の王なのか?<イエス>あなたの言うとおりだ。<ピラト>聞こえないのか、祭司長たちがこんなに激しくお前を告発しているのに。<福音史家>それでもイエスは一言も答えなかった。総督はたいへん不思議に思った。
44 コラール お前の道と、心のわずらいとを、天を統べる者の誠かぎりない護りに委ねなさい。
45a 福音史家・ピラト・Chorus1/ソプラノ(ピラトの妻)
Chorus1,2
(聖書句)<福音史家>総督は祭の際に、民衆の望む囚人を一人、解放する慣わしだった。<ピラト>どちらの釈放を望むか、バラバか、キリストだと言われるイエスか? <福音史家>ピラトはイエスが妬みのために渡されたことをよく知っていたからである
ピラトの妻が人をやって、こう言わせた。<ビラトの妻>この正しい人とかかわりませぬように。<福音史家>祭司長たちは民衆を説得して、バラバの釈放とイエスの処刑を求めさせた。<ピラト>この二人のうち、どちらを釈放しろというのか?<民衆>バラバを!<ピラト>では、イエスはいったいどうしろと言うのか?
45b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<民衆>十字架につけろ!
46 コラール なんと驚くべき刑罰だろう! よい羊飼いが羊に代わって苦しみを受けるとは。
47 福音史家・ピラト (聖書句)<ビラト>この人がいったいどんな悪いことをしたのか?
48 レチタティーヴォ
Chorus1/ソプラノ
イエスは皆に良いことをしてくださったのです。
49 アリア
Chorus1/ソプラノ
愛の御心から、救い主は死のうとなさいます。罪ひとつお知りになりませぬのに。
50a 福音史家 (聖書句)<福音史家>彼らはさらに大声で叫び、言った。
50b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<民衆>十字架につけろ!
50c 福音史家・ピラト (聖書句)<福音史家>ピラトは混乱がひどくなるのを見て取り、手を洗って言った。<ピラト>この正しい人の血に関して、私には責任がない。お前たちがことにあたれ。
50d 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<民衆>その血が私たちと子孫を襲うように。
50e 福音史家 (聖書句)<福音史家>そこでピラトはバラバを釈放し、イエスを鞭打たせ、て十字架につけるべく引き渡した。
51 レチタティーヴォ
Chorus2/アルト
神の憐れみがありますように。
52 アリア
Chorus2/アルト
この頬の涙が何の助けにもならぬのなら、それなら私の心を取るが良い。
53a 福音史家 (聖書句)<福音史家>総督の兵卒たちはイエスを官邸へと連れて行き、イエスの着衣を剥ぎ、緋色の外套を着せた。さらに茨の冠を彼の頭に乗せ、右手に葦の棒を持たせてその前に跪き、嘲って言った。
53b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<総督の兵士たち>ごきげんよう、ユダヤ人の王様!
53c 福音史家 (聖書句)<福音史家>そして彼に唾を吐きかけ、頭を叩いた。
54 コラール おお、血と傷にまみれ、苦痛と嘲りに満ちた御頭よ。
55 福音史家 (聖書句)<福音史家>こうしてイエスを侮辱したあげく、もとの服を着せ、十字架につけるために引いていった。
56 レチタティーヴォ
Chorus1/バス
もとより、私たちの内なる血と肉こそ、十字架を強いられなくてはならない。
57 アリア
Chorus1/バス
来るのだ、甘い十字架よ
58a 福音史家 (聖書句)<福音史家>こうして彼らはゴルゴタという名のところに来て、イエスを十字架にかけた。
58b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<群集>神殿を壊して三日で建てる者よ、自分を救ってみろ。
58c 福音史家 (聖書句)<福音史家>同様に祭司長たちも彼を嘲って言った。
58d 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<祭司長たち>他人を助けて自分を助けられないとは! イスラエルの王なら今十字架から降りろ。何しろ彼はこう言ったのだから、私は神の子だと。
58e 福音史家 (聖書句)<福音史家>同じように人殺したちもイエスをののしった。
59 レチタティーヴォ
Chorus1/アルト
ああゴルコタ、不幸なゴルコタよ。栄光の王がここでは嘲られ、滅びに瀕している。
60 アリア
Chorus1/アルト
Chorus2/合唱
ご覧なさい、イエスが手を広げて私たちを抱こうとするのを。
<独唱>来なさい!<合唱>どこへ?<独唱>イエスの御腕に。
61a 福音史家・イエス (聖書句)<福音史家>昼の12時に闇が全地を覆いそれが3時まで続いた。
<イエス>エリ、エリ、ラマ、アザプタニ!<福音史家>これは、「私の神よ、私の神よ、どうして私をお見捨てになったのですか」という意味である。
61b 合唱
Chorus1
(聖書句)<群集>エリヤを呼んでいるぞ!
61c 福音史家 (聖書句)<福音史家>するとすぐにそのうちの一人が駆け出し、海綿を取って酸いぶどう酒を含ませ、葦の棒につけてイエスに飲ませようとした。
61d 合唱
Chorus2
(聖書句)<群集>まて! エリヤが来て助けるかどうか見ていよう。
61e 福音史家 (聖書句)<福音史家>しかしイエスはもう一度大声で叫んで、息をひきとった。
62 コラール いつか私が世を去るとき、私から離れないでください。私が死に瀕したとき、どうか姿を現してください。この上ない不安が私の心を囲むとき、もろもろの不安から私を引き出してください。ご自分の不安と苦痛の力によって。
63a 福音史家 (聖書句)<福音史家>すると見よ、神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。百人隊長とその周囲でイエスの見張りをしていた者たちは、地震とそのとき起こった出来事を見て非常に恐れ、そして言った。
63b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<百人隊長と兵士>本当にこの方は、神の子だったのだ。
63c 福音史家 (聖書句)<福音史家>またそこには多くの女性がいて、次第を遠くから見守っていた。その中には、マグダラのマリアと、ヤコブとヨセフの母マリア、ゼベダイの子らの母がいた。
アリマタヤのヨセフがピラトのところに行き、イエスの遺骸の下げ渡しを願い、ピラトは遺骸を渡すようにと命じた。
64 レチタティーヴォ
Chorus1/バス
夕暮れ、涼しいときに、アダムの堕落は明らかとなった。夕暮れに、救い主はそれを克服された。夕暮れに、鳩は戻りオリーブの葉をくわえていた。おお、麗しい時、おお、夕暮れの一刻よ。
65 アリア
Chorus1/バス
私の心よ、おのれを清めよ。私は、自らを墓としてイエスを葬るのだ。
66a 福音史家 (聖書句)<福音史家>ヨセフは遺骸を受け取ると、清らかな亜麻布に包み、自分の新しい墓へと収めた。あくる日、祭司長たちはピラトのもとを訪れて言った。
66b 合唱
Chorus1,2
(聖書句)<祭司長たち>あの惑わし者がまだ生きていたとき、三日後に復活するだろうといっていました。ですから、三日目まで墓を守るように言ってください。
66c 福音史家・ピラト (聖書句)<ピラト>番兵を出そう<福音史家>彼らは出て行って、墓を番兵たちと守り、石に封印した。
67 Chorus1/独唱
Chorus2/合唱
<バス>いまや主は憩いへとおつきになった。<合唱>私のイエスよ、おやすみなさい!
<テノール>私たちの罪が主に負わせた労苦は終わった。<合唱>私のイエスよ、おやすみなさい!
<アルト>ご覧ください、私が悔悛と悔悟をもって、この身の堕落があなたを苦難に追いやったことを嘆くのを。<合唱>私のイエスよ、おやすみなさい!
<ソプラノ>生きる限り、あなたの受難に感謝を捧げましょう、あなたが私の魂の救いをこれほど大切にしてくださったのですから。<合唱>私のイエスよ、おやすみなさい!
68 合唱
Chorus1,2
私たちは涙を流しながら跪き、墓の中のあなたに呼びかけます。お休みください、安らかに、安らかにおやすみくださいと。