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楽曲解説


カンタータ125番 BWV125

平安と歓喜もて われはいく

Mit Fried und Freud ich fahr dahin

初演 1725年2月2日 ライプツィヒ
編成 独唱(アルト、テノール、バス)、4声合唱
フルート、オーボエ(オーボエダモーレ持替)、ホルン(コラール旋律)、ヴァイオリン1・2、ヴィオラ、通奏低音
用途 マリアの潔めの祝日

マリアの潔めの祝日の福音書には、シメオン老人のことが述べられていますが、大意は次のとおりです。
イエスが誕生して一月ちょっとしか経っていないこの日、両親は赤ん坊のイエスを連れてお宮参りに行きます。そこで一家は、シメオン老人に出会うのですが、老人はイエスに出会うや、この子こそ待ち望んでいた救世主と悟り、幼子をその手にかき抱いて、「これで満足した、もう何も思い残すことなく世を去ることができる」と次のように語りました。
「主よ、今こそ、あなたはみ言葉のとおりにこの僕(しもべ)を安らかに去らせてくださいます(第1曲)。私の目が今あなたの救いを見たのですから(第2曲)。この救いはあなたが万民の前にお備えになったもので(第4曲)、異邦人を照らす啓示の光、み民イスラエルの栄光であります(第6曲)」

(以下の譜例をクリックすると出だしをmidiで聞くことができます)

第1曲 コラール合唱

編成:合唱(4声部)、オーケストラ、通奏低音

midiで出だしを聞く

マルチン・ルターのコラールに基づくコラール・カンタータです。楽器群のオブリガート旋律から始まりますが、やがてソプラノがコラール定旋律を長い音価で歌い、アルト以下の声部は同じ歌詞を楽器群で示された旋律で歌います。

第2曲 アリア

編成:アルト、フルート、オーボエダモーレ、通奏低音

midiで出だしを聞く

オリジナルのコラールの第3節に即したアリアです。フルートとオーボエダモーレを伴った室内楽的な楽曲ですが、通奏低音の鍵盤楽器は、右手(和声)を沈黙させるため、寂しさが強調されています。通奏低音は連続する八分音符で支えていますが、アルトがim Sterben(死んでいく)と言ったところで一度だけ休止し、たゆまない流れがそこだけ打ち切られ、哀れを誘います。

第3曲 レチタティーヴォ

編成:バス、弦合奏、通奏低音

暗い楽章が続いた後で、バスが弦合奏を伴って、突然のように「おお、奇跡ではないか」と場面を転換させます。

第4曲 アリア

編成:テノール、バス、ヴァイオリン1・2、通奏低音

midiで出だしを聞く

華やかな2台のヴァイオリン・ソロに先導されて、テノールとバスが力強い二重唱を歌います。

第5曲 レチタティーヴォ

編成:アルト、通奏低音

第6曲 コラール

編成:合唱、オーケストラ、通奏低音

midiで聞く

コラールのカンタータの典型的な形どおり、コラール第4節を四声体で歌い締めくくられます。